ソリューションアーキテクチャーデザイン連載(4/13):どのようなソリューションアーキテクチャースタイルがありますか?
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ソリューションアーキテクチャースタイルは複数あります。これらは、システムの要件やビジネス要件、技術レベル、テクノロジーの進化などを考慮して、ビジネスプロセスの実現に最適なスタイルを選択する必要があります。アーキテクチャー設計では、ビジネスプロセスを実装する際に、複数のアーキテクチャースタイルを柔軟にミックスして適用することが一般的です。
現代において、最も注目されているアーキテクチャースタイルには、イベントドリブンアーキテクチャー、マイクロサービスアーキテクチャー、サーバーレスアーキテクチャーなどがあります。
- イベントドリブンアーキテクチャー
イベントドリブンアーキテクチャーは、システム内のイベントに基づいて、各コンポーネントが独立して動作するアーキテクチャースタイルです。非同期処理が可能であり、スケーラビリティに優れた柔軟なシステム設計が可能です。例えば、Pub/Subモデルを使用して、イベントを発行する側と受信する側を分離することができます。
例)オンラインショッピングモール、IoTシステム、ログ分析システム - クライアントサーバーアーキテクチャー
クライアントサーバーアーキテクチャーは、ネットワーク上でクライアントとサーバーが通信を行うアーキテクチャースタイルです。クライアントは、サーバーから情報を要求し、サーバーはその要求に応じて情報を提供します。分散処理が可能で、クライアント側はサーバと分離して実装できるため、広く使われています。
例)Webシステム、銀行ATMシステム - マイクロサービスアーキテクチャー
マイクロサービスアーキテクチャーは、システムを複数の小さなサービスに分割するアーキテクチャースタイルです。各サービスは独立して動作し、API経由で通信を行います。柔軟なシステム設計が可能で、スケーラビリティや可用性に優れたシステムを構築することができます。
例)Netflix, Uber, Amazon, Twitter - サーバレスアーキテクチャー
サーバレスアーキテクチャーは、サーバーを管理することなく、必要な時に必要な処理だけを実行するアーキテクチャースタイルです。クラウドプラットフォームを利用することで、ユーザーはアプリケーションの実行に必要なサーバーを意識することなく利用できます。スケーラビリティやコスト効率に優れ、開発者はアプリケーションのコードに集中することができます。
例)API Gateway, Labmda, S3, イベントトリガ,モバイルバックエンド - RESTfulアーキテクチャー
RESTfulは、Webアプリケーションや分散システムを構築するためのアーキテクチャースタイルの一つであり、クライアントとサーバの間でHTTPプロトコルを使用してデータをやり取りします。RESTfulでは、リソースを一意に識別し、HTTPメソッド(GET、POST、PUT、DELETEなど)を使用して、そのリソースを操作します。RESTfulは、シンプルで柔軟な構成により、スケーラビリティや相互運用性を向上させ、Webアプリケーションや分散システムの構築に適しています。
例)Twitter API, Amazon S3, Github API - レイヤードアーキテクチャー
レイヤードアーキテクチャーは、アプリケーションを複数のレイヤーに分割し、各レイヤーごとに役割を分担するアーキテクチャースタイルです。一般的に、Presentation、Application、Domain、Infrastructureの4つのレイヤーに分割されます。レイヤーごとに独立して設計されるため、変更に強く保守性に優れたアプリケーションを構築することができます。また、各レイヤーをクリーンアーキテクチャーのように構築することで、ビジネスロジックを他のレイヤーから分離することができます。
例)Webアプリケーション、モバイルアプリケーション