ソリューションアーキテクチャーデザイン連載(3/13):ソリューションアーキテクチャーとソフトウェアアーキテクチャーの違いは何ですか?
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「ソリューションアーキテクチャー」と「ソフトウェアアーキテクチャー」の違いは、前者が全体像を見据えたシステムの設計をすることに対し、後者はシステムの内部の構造や機能を詳細に設計することにあります。
ソリューションアーキテクチャー設計は、ビジネス目標や利用者のニーズに合わせて、システム全体のアーキテクチャーを設計することを指します。例えば、オンラインショッピングサイトを開発する場合、ログイン、商品の検索、注文処理、支払い処理、配送管理などの機能を実現するために、Webサーバーやアプリケーションサーバー、データベース、ストレージ、ネットワークなどの要素を組み合わせ、また、セキュリティ、パフォーマンス、スケーラビリティ、可用性、保守性などの要件も考慮して、システム全体を設計します。これにより、ビジネス目標や利用者のニーズを満たすシステムを構築することができます。
一方、ソフトウェアアーキテクチャー設計は、データ処理のプロセスを含め、セキュリティ要件、パフォーマンス要件、ユーザーインターフェース、外部システムとのインターフェース、拡張性、保守性、可用性、スケーラビリティなど、多岐にわたる機能や要件を総合的に考慮し、詳細に設計する必要があります。
ソリューションアーキテクチャー設計とソフトウェアアーキテクチャー設計は、相互補完関係にあります。それぞれが異なる観点からソフトウェア開発にアプローチするため、両方を適切に組み合わせることで、より優れたソフトウェアを実装できます。例えば、アジャイル開発手法では、要件の変更に対応するために柔軟なアーキテクチャースタイルが適しています。
現代の情報システムが置かれている環境やビジネスの要求に応じて、適切なソリューションアーキテクチャースタイルやソフトウェア設計手法をミックスして駆使する必要があります。現代の情報システムは、世界的に大きな変化の波に巻き込まれています。
- クラウドコンピューティングの普及
- データの増加と分散
- セキュリティの重要性
- ビッグデータの活用
- 人工知能(AI)の活用
また、ビジネスを展開する側は、情報システム側に次のような要求をしています。
- データ分析とビジネスインテリジェンス(BI)
- セキュリティとリスク管理
- クラウドコンピューティングの利用
- モバイル対応
- 柔軟性とスピード
アーキテクチャースタイルは、システム全体の構造やコンポーネント間の相互作用、そしてデプロイメントなどの設計上の課題に焦点を当てます。
- イベントドリブンアーキテクチャー
- クライアントサーバーアーキテクチャー
- マイクロサービスアーキテクチャー
- サーバレスアーキテクチャー
- RESTfulアーキテクチャー
- レイヤードアーキテクチャー
ソフトウェア設計手法の主な目的は、コードの品質を向上させることです。
- ウォーターフォールモデル
- アジャイル開発
- スパイラルモデル
- プロトタイピング
- モデル駆動設計(MDD)
- ドメイン駆動設計(DDD)
- マイクロサービスアーキテクチャー