Docker EnterpriseでKubernetesを利用している医療機器・金融・銀行の3社の事例 #docker #kubernetes #k8s
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Docker EnterpriseがKubernetesを簡単に使えるようにサポートしていることについて多くのことをお話ししてきました。しかし、組織は実際にどのようにDocker EnterpriseでKubernetesを実行したのでしょうか?Docker EnterpriseでKubernetesを実行した経験から学んだことは何でしょうか?
3社の事例をご紹介します:
マッケソン・コーポレーション
(訳注:米国の)医師のオフィスや病院に訪れたとき、質のよい医療を提供するマッケソン社の優れたソリューションやシステムのお世話になります。マッケソン社は2080億ドルの収入でフォーチュン100の6位に位置する企業です。医療提供者に情報システム、医療機器や消耗品を提供しています。
技術チームはDocker Enterprise上にマッケソンKubernetesプラットフォーム(MKP)を構築し、安全で安定した方法でソフトウェアを構築・共有・実行(build, share, run)するための一貫したエコシステムを開発者に提供しました。次のいくつかのユースケースをサポートする、Microsoft Azure、Google Cloud Platform、オンプレミスのシステムにわたってマルチテナント・マルチクラウドのプラットフォームを実行しています:
モノリシックなアプリケーション
チームは400,000人以上の顧客をサポートしている既存のSAP e-コマースアプリケーションをコンテナ化しています。アプリケーションプラットフォームは、スケーラブルでマルチテナントをサポートしており、HIPAA、PCI、PIPEDAを含む米国とカナダの標準に準拠している必要がありました。
マイクロサービス
製薬解析チームは、このプラットフォーム上でブロックチェーンアプリケーションのPoCを行っています。
CI/CD
開発チームはAtlassian Bambooベースのソフトウェアパイプライン全体をコンテナ化しています。
バッチジョブ
他のチームはデータのETL (extract:抽出、transform:変換、load:ロード)機能を新しいプラットフォームに移動しています。
マッケソン社の事例についてはDockerCon 2019の録画でもっと学ぶことができます。
Fortune 500の金融サービス会社
最も著名な金融サービスブランドのある1社は、Docker Enterpriseを利用して機械学習プロジェクトをサポートするオンプレミスのKubernetesを構築しました。
Docker EnterpriseはKubernetes用の安全な実行環境を提供します。チームがオーケストレータとしてKubernetesを選択したのは、次の理由からです:
- Kubeflow、Tensorflow、Jupyterのような機械学習ソリューションのサポート
- 多大な計算資源を必要とするワークロード用のGPUサポート
- 拡張性のあるコンテナストレージインターフェイス(container storage interface; CSI)オプションにより、多大なデータを必要とするアプリケーションに永続ストレージを提供できる柔軟性
この企業は社内にKubernetesのエキスパートを擁していましたが、e-コマースアプリケーションをサポートするためにDocker Enterpriseを既に利用していました。チームはDocker EnterpriseでKubernetesを実行する利点を理解していました。
シチズンズ・バンク
シチズンズ・バンクの住宅ローン課は2017年2月からDocker Enterpriseを本番環境で実行しています。チームは当初オーケストレーションにSwarmを使っていました。たった1年後には、単一クラスタで1,000コンテナを擁するまで急速に拡大していました。
デプロイメントは増加し、2018年の秋には2,000のコンテナを実行していました。DockerがKubernetesサポートを追加したとき、チームはKubernetesのネイティブのオートスケーリングやアプリケーションデプロイメントを活用するために、いくつかのアプリケーション(特にKafkaやZookeeperのようなステートフルなサービス)の移行を検証しました。
しかしシチズンズ・バンクでは、複雑性・単純性のトレードオフから考え直し、すべてのワークロードをSwarm上に留めることにしました。同行のDevOpsエンジニアの一人であるMike Noe氏は次のように語っています:
SwarmとKubernetesは異なる2つの哲学を考慮して作られています。Swarmは単純性を優先しつつもインパクトのあるソリューションを提供することを目指しています。Kubernetesは考えられるすべての問題を文字通りに解決するソリューションを提供することを目指しています。
つまり、状況に応じたオーケストレータを選択しましょう、ということです。シチズンズ・バンクの事例についてはDockerCon 2019の録画でもっと学ぶことができます。
SwarmとKubernetesのいいとこどり
Dockerプラットフォームは開発者と運用者はすべてのスキルレベルに対して、安全で仕様に完全に準拠したKubernetes環境を含んでいます。熟練したユーザ向けの完全な柔軟性を維持しつつ、エンタープライズ企業の共通の要件への統合性を提供します。これは同一クラスタでSwarmと交換可能なKubernetesを実行できるので、究極の柔軟性の提供を意味しています。
さらなる情報
原文: 3 Customer Perspectives on Using Docker Enterprise with Kubernetes