Engineering All Hands に学ぶ、大規模イベント運営で大切なたった1つのこと
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みなさんこんにちは、Agile CoEチームに所属している伊藤いづみ(いづいづ)です。
7月20−21の2日間、Engineering All Handsというクリエーションラインのエンジニアが一同に集まるイベントを開催しました。私は企画運営メンバーとして準備から関わったので、今回は大規模イベント運営において大切だと感じたことのうち1つだけお伝えしたいと思います。
Engineering All Handsとは
"All Hands"という言葉からも想像つくかと思いますがある目的のために社員が一同に集まって何かをやる場のことです。
クリエーションラインでは「エンジニア達がワクワクするビジョンをいつも頭に描くことができ、目標を達成するためにエンジニアひとりひとりが自ら歩み続けていく状態を作る」ために一同に集まる場としました。
大規模イベントで運営が陥りがちな罠
大規模イベントを運営するときに陥りがちな罠の1つが、
多くの参加者に満足してもらいたいが故にあらゆる場面での満足を追求しすぎてしまい、結果浅く広い満足しか得られないイベントになってしまう
ということです。もちろん浅く広い満足が常に悪いというわけではありません。
しかし私達には「ひとりひとりが自ら歩み続けていく状態を作りたい」という明確なミッションがあり、このイベントがエンジニアたちの行動変容を促すいいきっかけになることを狙っていました。人の行動が変わるにはそれなりに大きなインパクトが必要ですから浅く広い満足を得て帰ってもらうというのでは向き先が違いますし、私個人は浅く広く満足させようとするイベントは、結果として対して何も得られない中途半端なイベントになりがちだと考えているのでそこを狙いたくありません。
ではどうしたら多くの参加者に心の奥底まで刺さるイベントを作ることができるでしょう?
参加者にどう届くか。実際それは終わってみるまでわからないことだと思います。イベントは運営がいて参加者がいて成り立つものですが、企画段階において参加者はまだ架空の人物でしかないためどんなに考えたとしても想像の域を超えることはできません。
想像に想像を重ねて多くの人の満足をカバーしようとすると、主軸がブレだしたり、考えることが増えて運営が大変になります。そうなると準備不足やミスが増え、結果として深い満足から遠ざかります。
最高のコンテンツを作ることだけに全力を注ぐ
私達運営は「たくさんの参加者を満足させる」ということを考えるのはやめて、とにかくイベントの質にこだわることにしました。エンジニアを一同に集めてまで達成したいことは何なのか、イベントが終わった時参加者がどういう気持ちになっていてほしいか、翌日からエンジニアの行動にどんな変化が起きていると嬉しいか。そういった状態を作るための最高のコンテンツはなんだろう?ということを考えに考え抜いてプログラムを作りました。今回こだわった点は以下になります。
- インプットとアウトプットのバランスを最高にする!
- 一歩踏み出せずにいる人を極限まで減らせるようサポート体制を最高にする!
- 自分のご近所さんを見つけられるよう、人の交わりを最大限増やす!
1つ1つをさらにどうこだわっていったか説明したい気もしたんですが、書いてみたらだいぶ長くなってきたのでやめました。
自分達がやっていることは最高に価値があると信じよう
企画の段階で「これで参加者は満足するかなぁ」「もっとこうしたいって言われるかもしれない」という不安は色々あったのですが、その度に「中身で勝負、質にこだわる!」を合言葉にしてきました。
つまり、このブログで伝えたいこととしては「たくさんの人を満足させることを考えるのではなく、質の良いコンテンツがあれば参加者の満足度はおのずと高まる」という1本の幹を捉え、そこに集中するようにしたということです。
これはイベント運営に限った話ではなく開発でも同じです。
やらねばならないことがたくさんある(ように感じる)ときこそ全部やろうとせずに、その中から本当に軸となるものはなにかを見定め、それ以外のものは勇気を持って捨ててみてください。
やらないという決断は不安を感じることもありますが、自分たちを信じ、参加者を信じ、潔く決断することが大切です!
結論 : 大規模イベント運営では、最高のコンテンツを作ることだけに全集中しよう!
参加者のみなさんが最終日に書いてくれたFun Done Learn.
4ヶ月の運営はかなり大変でしたがやってよかったと思いました。ではでは!