2025年3月期 人材開発ミーティングを実施しました 〜育成文化の定着を目指して〜

クリエーションラインCHROの小笠原です。
先月で2025年3月期が終了しました。
クリエーションラインでは昨年度、「人材育成の強化」を事業目標のひとつとして掲げ、さまざまな取り組みを進めてきました。その中でも、人材育成をチーム全体で考える機会として位置づけているのが、2024年3月期から開始した人材開発ミーティングです。全員を対象にした1年に一度のこのミーティングを、3月13日〜14日に実施しました。
このミーティングは前回に引き続き、メンバー一人ひとりの人材育成を考える非常に良い機会となりました。また2年目に入り、前回よりも進化が見られ、人材育成の土壌がしっかりと根付いていると感じました。そこで今回のCL Tech Blogでは、第2回目のミーティングレポートと称して、昨年度1年間で実施した人材育成強化施策について紹介していきたいと思います。
なぜ、人材開発ミーティングを行ったのか?
人材開発ミーティングは、次の2つの目的のために実施しています。
1、メンバー1人ひとりの育成について、じっくり考える時間を作ること
2、他のリーダーの視点やフィードバックを受けながら、育成方針を見直し、チームを超えた学び合いを
促すこと
普段の業務では育成について深く考える時間がどうしても少なくなりがちです。だからこそ、少し立ち止まり育成のことを考える機会を作っています。
過去の取り組みはこちらから参照ください。
ミーティングの進め方と進化:運営と新たな工夫
進め方の基本はシンプルで、事前に人材開発シートに記入された内容をもとに、チームリーダーが各メンバーの現状や今後の方向性について説明し、それに対して他のリーダーがコメントやフィードバックを行う形式です。この方式は昨年と同様ですが、今年度はタレントマネジメントシステム「Kaonavi」の導入により、各メンバーの人材開発プランをKaonavi上で入力・参照する形に進化しました。
また、対象メンバーが増えたことに伴い、議論を2日間に分けて実施しつつ、時間内に収める工夫も行いました。その一環として、AIを活用して議論内容を要約・総括し、次のアクションを明確にするという新しい試みも導入しました。
AIの活用により、論点の要約やアクションプランが客観性の高いものとなり、議論の内容が事実ベースで蓄積しやすくなった実感があります。また「AIが後でまとめてくれる」という安心感から、参加者が議論に集中しやすくなったという声もありました。精度はまだ発展途上ですが、効率化を進めるうえで大きな可能性を感じられる取り組みとなりました。
人材開発ミーティング2年目の進化と手応え


2024年度を通して人材開発ミーティングを実施し、さまざまな育成施策を進めてきた中で、次のような3つの大きな変化が見えてきました。
① 人材育成のPDCAが回り始めた
人材開発ミーティングが2年目に入り、初年度に得られた気づきやアクションプランが各チームで実行され始めています。その結果が共有され、育成に関する取り組みに手応えを感じるようになってきました。PDCAを回す文化が、少しずつ根付いてきている実感があります。
② 人材育成施策が充実しはじめた
2024年度は、人材育成を支える仕組みや機会が一気に増えた一年でもありました。以下のような取り組みを進めてきました。
- CL DOJO:エンジニア育成を目的としたトレーニング体系を立ち上げ、継続的なスキル習得の機会を提供
- スキルアップ支援制度:1人あたり年間10万円の補助制度を導入し、自己投資を促進
- リーダーシップワークショップ:チームリーダー向けのワークショップの開催
- Kaonaviの活用:タレントマネジメントシステムを通じて、個人目標や進捗状況を可視化し、定期的なフィードバックの文化を醸成
- Weekly朝会での社内研修:スクラム開発や生成AIなど、変化の早い分野をテーマに定期的な勉強会を実施
これらの取り組みを通じて、「育成とは何か」「自分はどう成長したいのか」といった対話が、日々の仕事の中で日常的に行われるようになってきました。こうした変化を後押しするきっかけになったのが、初年度に実施した人材開発ミーティングだったと感じています。
③ 「育成はチーム全体で行う」という共通認識が浸透してきた
これらの取り組みを通じて「一人ひとりに育成テーマがあるのが当たり前」「育成はチーム全体で取り組むもの」という考え方が、チームリーダー同士の中に少しずつ広がってきているのを感じました。こうした共通認識が、メンバーの育成に向き合う姿勢やチーム運営のあり方にもポジティブな影響を与えていると思います。
さらに今回のミーティングでは、リーダー同士が実践的な学びを深め合う場面も数多く見られました。たとえば、成長が著しいメンバーに対して「どのように育成したのか」をヒアリングし、他チームでの育成に生かそうという動きが自然に生まれたり、忙しい中でも学びの時間を確保するために、2〜3か月前から予定をおさえてチーム全員で取り組む工夫が共有されたりしました。
また、自分のチームでの経験や過去の事例をもとに、悩みを抱える他のリーダーに対して真摯にアドバイスを送る姿も多く見られ、「育成は一人で抱え込まず、リーダー同士で支え合って進めていくもの」という文化が、少しずつ根づいてきていることを改めて実感する場となりました。
振り返りで見えたこと
2日目最後のクロージングセッションでは毎回恒例の振り返り。「よかったこと」「こうすればもっとよくなること」を全員で共有し議論をしました。
よかったこと
- 他チームからのフィードバックで新たな視点を得られた
- 普段見えていなかったメンバーの頑張りを知る機会になった
- 自分たちが育成に向き合っているという安心感が得られた
もっとよくなること
- 時間配分や発表のテンポをもう少し工夫したい
- 長時間の場なので、体力面への配慮も必要
- 音声や進行面でも改善の余地がある
オンラインホワイトボードツールのFigJamを使ってまとめましたが、ここで出された声の一つひとつから、みんなでより良い場を作っていこうという姿勢が感じられました。様々な意見を踏まえて、次回に生かしていきます。
最後に
「全員で育成していく」という文化は、一朝一夕には根付きません。
でも、こうやって時間をかけて、一人ひとりの成長に向き合う対話の場を重ねることで、少しずつ組織の風土として育ってきている実感があります。
2025年度も、この流れをしっかりと継続していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。