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KubeCon NA 2018リポート: Docker社とKubernetesコミュニティの連携 #docker #kubernetes #k8s

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DockerチームはDockerCon Europeに続いて2018年12月にシアトルで開催されたKubeConに参画しました。Kubernetesコミュニティと素晴らしい対話や協力が実現したことを喜ばしく思っています。Docker DesktopおよびDocker EE製品に対して、Kubernetesのシンプルで統一的な体験をお届けするというお約束に加え、Kubernetesの基盤であるコミュニティと、containerdNotary/TUFなどのプロジェクトにおいて協力できたことや、Open Container Initiative (OCI)のメンバーとコンテナの標準について対話することができました。KubeConはプロジェクトのメンテナが、プロジェクトの状態やロードマップを説明できる機会というだけでなく、クラウドネイティブなアプリケーションについて次に決定すべきものは何かを貢献者たちと直に会い、協力できる好機でもあります。

Kubernetesコミュニティへの恩返し

Docker社とKubernetesコミュニティは、DockerCon 2014においてKubernatesの告知がされて以来、密接に関わり協力し合ってきました。Kubernatesのようなコンテナ化技術をより簡単に使いやすくするというお約束のとおり、私たちは2018年12月にDocker Compose on Kubernetesをオープンソース化しました。これはクラウドネイティブなアプリケーションを、より高度な抽象概念であるDocker Composeファイルなどと共に定義するためのシンプルな方法を提供するプロジェクトです。Docker Composeは、複数のコンテナで構成するDockerアプリケーションを定義し実行するためのツールで、既に多くのDockerユーザが使用しています

より多くのアプリケーションがクラウドネイティブな設計を採用し、分散型アプリケーションが増えていくにしたがって、Kubernetesコミュニティが直面している幅広い問題に対処するためのソリューションにもDocker社は取り組んでいます。DockerCon Europeにおける発表のとおり、Docker社とMicrosoft社は共同でCloud Native Application Bundle (CNAB) 仕様を提供しています。これは分散型アプリケーションをパッケージングおよび実行するための、クラウドに依存しないオープンソースの仕様です。CNABによって組織はHelm chartをはじめ、Kubernetes YAMLファイルやDocker Composeファイルを、Docker HubやDocker Trusted Registry (DTR)で共有や配布が簡単に行える単一のフォーマットにパッケージングすることが可能となります。またこのフォーマットはTerraformやAnsibleスクリプトをはじめ、他の多くの設定・自動フォーマットに拡張することができます。CNABの実際の動作がご覧いただける動画はこちらです。

このKubeConにおけるとても生産性の高かった集まりは、Microsoft社とDocker社の共同CNABチームのメンバーがCNABのOCI加入について話し合った、OCIのメンテナ・ミーティングでした。

Kubernetesの核: containerdとNotary

Containerd

Docker社がcontainerdをCNCFに寄贈してから約2年がたち、短い間にこのプロジェクトは途方もない進化を遂げました。今日、containerd 1.2は業界標準のコンテナランタイムであり、gVisor、Kataコンテナ、Firecracker、Balenaなど多くの異なるテクノロジーで使われています。またcontainerd 1.2はcontainerdのプラグインモデルを通してさまざまなプラットフォームに拡張可能です。ContainerdはAlibabaをはじめ、AWS、Azure、GKE、そしてIBM Cloudなど主要なクラウドプラットフォームが広く採用しています。containerdの成熟と今後の更なる発展に期待しています。そしてCNCFにおけるcontainerdの卒業を楽しみにしています。

containerdについての導入や掘り下げについてのセッションはこちらでご覧いただけます:

KubeConに関して私が大好きなことの1つは、講演会後の即席のメンテナミーティングです: Intro to containerdの後、私たちは@Docker @awscloud @Microsoft @GCPcloud @alibaba_cloud @IBMの@containerdおよびFirecrackerメンテナの方々と共にAWSオフィスへ出向き、Firecrackerとcontainerdの統合について話し合いをしました。AWSチームは、自身のアーキテクチャが理に適っていることを確認するためにfirecracker-containerd PoCデモを行いました。

Notary と TUF

Dockerはコンテナイメージの保護と署名および、Docker HubまたはDocker Trusted Registry (DTR)環境を安全に保つ方法として、The Update Framework (TUF)をNotaryに実装しています。Notaryは多くの会社のメンテナによるCNCF内のプロジェクトでもあり、そのフレームワークは他のユースケースにも拡張できます。

Notaryについてのセッションはこちらでご覧いただけます:

DockerとKubernetes: 向かう先

Dockerは2つの面からKubernetesを推進しています。私たちは、containerdやNotaryなどのプロジェクトを通して基礎的な面から、またOCIやCNABなど業界標準的な面からの投資と協力を続けてまいります。またDockerツールによって標準的なKubernetesをパッケージ化しているDocker DesktopやDocker EEなど、企業で簡単に使用できるツールの採用も進めてまいります。そしてDocker社はKubernetesコミュニティと協力し、Kubernetes をより使いやすく、より多くのユーザが利用しやすくなるよう尽力してまいります。

KubeConシアトル 2018における、Dockerチームによるその他のセッションはこちらです:

もっと知りたい方は:


原文: KubeCon NA 2018 Wrap Up: Docker and the Kubernetes Community

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