システム内製化への転換にあたりKubernetes等のコンテナ技術を採用。パブリッククラウド上の単一システムで130におよぶ工場データに対応

株式会社デンソー

世界中のカーメーカーから大きな信頼を得る自動車部品の一次サプライヤーとして、各種関連製品やシステムを提供する株式会社デンソー(以下、デンソー)。異業種からの参入と熾烈な技術競争により、100年に一度といわれる変革期にある自動車業界に軸足を置く同社では、この厳しさが増す時代を自らの「第2の創業期」と位置付け、環境変化の激しい中においても、社会に貢献し、世界の人々に共感される企業でありつづけるために、スピード感をもった「変革」を推し進めている。ビジネスを支える情報システムについても、これまで以上のスピード化が不可欠と考えた同社では、クリエーションラインとの協業の下、社内システム開発の内製化に踏み切り、コンテナ化技術の導入等により大きな成果をあげた。

お客様情報

DIG

株式会社デンソー

■ 企業概要

グローバルな自動車部品メーカーとして広く認知されるデンソーは、「電動化」、「先進安全・自動運転」、「コネクティッド」、「FA(ファクトリー・オートメーション)・農業」という4つの重点技術分野を定め、世界を舞台にビジネスを展開している。

■ 本社所在地:

愛知県刈谷市昭和町1-1

■ 創業:

1949年12月16日

■ 資本金:

1,875億円

■ 従業員数:

連結 171,992人

単独 45,304人

■ 連結子会社数:

211社(日本70、北米26、欧州35、アジア74、その他6)※2019年3月31日現在

取材当時の情報です

※写真右より、デンソー Factory IoT室 開発課長矢ヶ部氏、クリエーションライン CTO 荒井

導入ハイライト
  • パブリッククラウド環境をベースに自らの手で新システムを構築
  • 130におよぶ工場データをコンテナ技術を活用した単一システム上で管理
  • 内製化により開発のスピード化を図ると共に、社内人材育成にも貢献

世界中のカーメーカーから大きな信頼を得る自動車部品の一次サプライヤーとして、各種関連製品やシステムを提供する株式会社デンソー(以下、デンソー)。異業種からの参入と熾烈な技術競争により、100年に一度といわれる変革期にある自動車業界に軸足を置く同社では、この厳しさが増す時代を自らの「第2の創業期」と位置付け、環境変化の激しい中においても、社会に貢献し、世界の人々に共感される企業でありつづけるために、スピード感をもった「変革」を推し進めている。ビジネスを支える情報システムについても、これまで以上のスピード化が不可欠と考えた同社では、クリエーションラインとの協業の下、社内システム開発の内製化に踏み切り、コンテナ化技術の導入等により大きな成果をあげた。

導入の背景:第2の創業期に求められるスピード化に向け内製化へ舵を切る

自らの手で様々な対応を行うという精神は、同社で長く育まれてきたものだが、2017年4月、社内情報システムの刷新に際し、生産技術部では、外部のベンダーが提供するパッケージシステムを使用するというアプローチを取った。当時を回想し、矢ヶ部氏は、「パッケージを使用し、外部に依頼する形で開発を進めましたが、スタートから半年あまりが経過する中で、やはりスピードという点では自社開発する形態がベストであると痛感しました」と強調する。

同社が「第2の創業期」と位置付ける現在、この環境変化の激しい状況下では、スピード感をもった各種対応が不可欠であり、システム開発においてもそれは同様だった。このため生産技術部では、早くも2017年12月には、自社開発による新システム構築という体制をスタートし、パッケージによる開発と並行する形でパイロットプロジェクトを開始した。

クラウド、アジャイル開発、オープンソースを前提とした開発にあたりクリエーションラインと協業